ワーファリン・クロピドグレル・バイアスピリンの3剤を同時投与可能ですか?
目次
抗凝固薬と抗血小板薬の併用可能?
回答:可能です。
理由
血栓塞栓のリスクを有する心房細動(atrial fibrillation:Af)患者で抗凝固薬が投与されますが,経皮的冠インターベンション(percutaneous coronary intervention:PCI)を受けた患者は抗血小板薬も併用しています。
もちろん、両者の併用では出血性副作用が危惧されます。しかし、Af患者がPCIを受ける際には抗凝固薬に加えてDAPTを行う,いわゆる3剤併用療法が行われています。
ある試験で、ワルファリン+クロピドグレルという2剤併用療法と,ワルファリン+DAPT(クロピドグレル+アスピリン)という3剤併用療法とが比較されています。この試験では,2剤併用は3剤併用に比べて出血が少なかったのみならず,ステント血栓症や脳梗塞といった塞栓症も少ないとの結果がでています。
よって、3剤併用することは可能ですが、Af合併でのPCIにおいては,3剤併用期間は短くとどめ,併用薬剤は少なくする方向になってきています。